2030年カーボンニュートラルを実現する仕組み20300.jp20300.jpクラウドファンディング準備中

世界の二酸化炭素排出量、世界第5位の日本。
脱炭素社会に向けて、2050年二酸化炭素実質排出量ゼロ※に取り組むことを表明した地方公共団体や企業が増えている。

しかし、2030年までに温室効果ガスの排出量を半分にしても、
世界の気温上昇を1.5℃以内に抑えられる可能性は五分五分。
この状況下で、行政や大企業にその行く末を委ねるのではなく、
未来に宿題を残さないために、今、私たちに何ができるのか。

その問いから生まれたアイディアが、CO2を削減するプラットフォーム「20300.jp」。
2030年にCO2実質排出量ゼロを実現するための仕組み。

減らすことができるCO2を計測し、そのCO2削減選択をした人に、
選択したことで支払った追加費用(スイッチコスト)をギフトすることで行動変容が起きるのではないか。

ほしい未来をあきらめず、人類の課題解決の実証実験を、日本から。

起案者:こくぼ ひろし(協力:くわばら ゆうき) 【共同でビジネスモデル特許申請済み】

※実質排出量ゼロ:CO2などの温室効果ガスの人為的な発生源による排出量と、森林等の吸収源による除去量との間の均衡を達成すること(出典:環境省ホームページより:総合環境政策)

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INDEX

BACKGROUND
SOLUTION

BACKGROUNDプロジェクトの背景

人類にとって危機的な状況である地球。環境問題は、「命の問題」。

世界中の科学者たちが証明している地球温暖化による地球の変化は、とどまる所を知らず、気候危機と言われるように、地球全体の喫緊の課題といえる。

人工衛星による観測が始まった1979年以降、10年あたり13.3%の割合で南極の氷が溶けているという観測データもある。2002年以降、陸地における氷のうち、毎年286ギガトンが失われているという報告がなされ、過去100年において、世界の海面は17,8センチも上昇した。

学生時代に訪問したフィリピンでは、ごみの回収システムが発達していなかったために、きれいな砂浜にごみをそのまま埋めていたり、強力化する台風の被害を受けたり、環境に影響を受け食物の収穫量が減ったりした現場を見てきた。日本では体験することがなかった地球の変化を目の当たりにし、学校の教室で学んでいた環境問題は、既に取り返しのつかない変化が生まれている「命の問題」であることを実感した。

1世界の平均地表温度の高さは記録的

2021年1月14日の米航空宇宙局(NASA)と米海洋大気庁(NOAA)の発表によると、2020年の世界の平均地表温度が1880年の観測開始以来の史上最高記録を更新した2016年に次ぐ、観測史上2番目に高い記録となった。2014年以来3年連続の記録更新となった2016年に次ぐ高温となり、今後も温暖化傾向は長期的に続くことが懸念されている。

NASAやNOAAは、世界中の約2万6000カ所に上る観測施設や、海域の数千カ所で船舶などを使って集めた気温データを分析した結果、20年の平均気温は、20世紀平均の13.90℃を1℃近く上回る14.88℃となった。

CO2濃度と気温は深く関係しており、大気中におけるCO2濃度は過去最大の400ppm(産業革命以前比:40%増)を超えた今、地球は、過去と比べて明らかに暖かくなっていると言われる。

典:NASA Climate Change “Global Warming from 1880 to 2020”

2CO2排出量の世界第5位である日本の責任

EDMC/エネルギー・経済統計要覧2020年版によると、2017年世界のCO2排出量は約328億トンとなっており、CO2排出量の最も多い国は中国で、次いでアメリカ、インド、ロシア、日本と続く。それぞれ、中国は毎年約90億トン、2番目に多いアメリカは約50億トン、3番目に多いインドは約20億トン、4番目のロシアは約15億トン、そして5番目に多い日本は約11億トン。

CO2排出量の多い5つの国のうち、一人当たりの排出量(年間)では、アメリカが最も多く約14.6トン、2番目に多いロシアは約10.6トン、3番目に多い日本は約8.9トンとなっている。

温暖化をテーマにしている科学論文の97%は、人間活動によるCO2増加が温暖化の主な原因であることを前提にしており、過去20年間における大気中のCO2濃度の増加のうち4分の3以上は、石炭・石油などの化石燃料の燃焼によるものと言われている。

CO2濃度を下げ、行き過ぎた温暖化を緩やかにするためには、石炭・石油などの化石燃料の使用を減らすことが求められ、現在の社会の仕組み、ライフスタイルを根本から見直す必要があるのではないでしょうか。

出典: EDMC/エネルギー・経済統計要覧2020年版 全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(http://www.jccca.org/)より

CO2濃度を下げ、地球の変化を最小限にする
社会デザインが求められている。

SOLUTIONプロジェクトの活動

排出量ではなく、“削減量”の計測を

現在一人の人間が排出しているCO2量を計測することは、計測方法や基準が非常に複雑でとても難しい。ましてや使用電力や飲食、衣類、移動、家電家具など、ライフスタイルにおける全てのCO2排出量を正確に把握することは不可能に近い。例えば、ダイエットをする場合には、まず自らの体重を計測し、その量を把握してからそれをどのように削減していくのか考えるべきだと思うけれども、CO2の場合はそのスタートから頓挫してしまう。今自らがどのくらいのCO2量を排出しているのか把握していないのに、減らすことはできないと思っていた。

しかし、今のCO2排出量は正確に測れないけれども、発想を転換し、削減する行為に取り組んだ結果として削減することができたCO2量は、測れるのではないかと考えるようになった。そして、毎日CO2排出を減らす行動に変えていき、その選択を変えることで実現できたみなしCO2“削減量”を記録し、その数値を足し上げていくことで、CO2“削減量”を測ることはできるようになる。

キャッシュバックなどによるCO2削減の行動促進を

CO2を削減する行為を行うか検討する際に最も気になることは、どのくらいの費用負担がかかるのか、価格はどのくらい高くなるのか、ということではないか。CO2を削減することができるのは良いことだけれども、自らの財布の中身が削減してしまっては、持続可能な生活をすることが危ぶまれる可能性もある。

そこで、CO2削減を行った方や法人に対して、選択することで支払う追加費用(スイッチコスト)を本サービスが負担する。キャッシュバックまたはポイント付与による還元をすることで、当事者にその行為へのギフトをお渡しすることで、CO2削減の取り組みが促進するのではないか。

CO2削減のアイディアと“削減量”をリアルタイムで可視化する

一人ひとりのCO2”削減量”が計測できれば、その量を日本全国で足し上げれば、今日日本でどのくらいのCO2が削減できたのかを把握することができる。私の家にCO2排出量の計測をしに来た行政の方は今までにいなかったと思うし、私はCO2におけるダイエットをやろうと思っても統合的に実行ができなかったし、それを測るすべもなかった。

しかし、上記のようなCO2“削減量”を把握することができれば、少しずつだけれども確実にCO2を削減することはできる。さらに、全国の個人や企業、自治体、組織におけるCO2“削減量”を把握し、その量を日々可視化することができれば、モチベーションも高まり、良い意味で競争も生まれるのではないか。(下記画像参照)

そして、それぞれのCO2削減成功事例を共有し、より効果的な削減方法を生み出すことで、社会が変わっていくのかもしれない。また、全てのサービスと商品におけるCO2排出量が今後表示されていくことで、生活者もすぐにCO2量が分かるので、計測もより簡易になり、カーボンニュートラルに向けた取り組みはより一層進むのではないか。

先進国である日本の行政や大企業が実施しているカーボンニュートラル対応を未来や若者に委ねるのではなく、想定よりも20年早め、SDGsの達成年である2030年までに、未来の宿題を終わらせたい。

共同開発:KUMIKI PROJECT ※現時点での開発イメージ

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